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レビンソンの臨床アプローチ(Harry Levinson)

1970年代の組織診断モデルの一つである。

 レビンソンは精神分析理論にもとづくアプローチで組織をみる。医者が患者を診るアプローチである。過去の病歴(情報)を集め、血液検査を行い、よく観察し、様々な触診を行うことで患者の容態や原因を探る。

 よって、医者そのものに眼力のようなものがないと診断(仮説の立案や因果分析などを含む)はできない。つまり、分析者(コンサルタント)自身が最も重要なインストルメントであり、微妙なものを感知するアンテナを持っていないといけない。つまり、レビンソンのモデルの特徴は、コンサルタントによる丁寧な観察と感知能力にある。 

 観察以外にレビンソンは5つのデータを分析の拠り所としている。①事実に基づくデータ(事業計画書、職務記述書など)、②外部情報(競合他社、供給者、協業先など)、③組織のパターン(組織の形態、責任の構造など)、④状況設定(組織機能の役割とその配分、目標設定やその進捗状況の評価など)、⑤タスクのパターン(相互補完活動、同時並行的活動、連続的活動、個人活動に区分)の5つである。

 こうしたデータを活用して、システム(組織)が環境にどのような影響を受け、組織の機能がどのような相互作用を果たし、業務または作業がある状況設定の中でどのように展開されていくのかを考察するモデルである。

 *感知能力にこだわるレビンソンは、例えば、インタビューの仕方に関しても細かく言及している。インタビューはon-the-job interviewであり、インタビューする人を選ぶこと、インタビューの組み立て、インタビューでの行動のあり方などにも言及している。 

“Organizational Diagnosis” Harry Levinson 1972年

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