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組織開発研究会

企業のトリビア募集

ワイスボード(M.R.Weisbord)の6ボックス組織モデル

1970年代の組織診断モデルの1つである。

 6ボックス組織モデルというのは、組織は環境の中にあり、環境から影響を受け、また環境へ影響を与えていると考え、組織を6つのボックスで表現したモデルである。6つとは、①目的、②構造、③関係、④報酬、⑤リーダーシップ、⑥援助的メカニズムである。

 目的とは、組織の目的や使命が明確であるか、組織構成員がどの程度それを明確に理解しているか、組織構成員の目標に対する意見の一致度合いなどを示す領域である。

 構造とは、目的を展開していく上での機能分解、プロセス分解また業務分担など組織の内部構造を示す領域である。

 関係というのは、個人と個人の関係、部門間の関係、個人と仕事との関係を扱う領域である。すべてに良好な関係があることはなく、何かしらの摩擦も生まれるが、それをどのように管理また解消しているかを問う領域である。

 報酬とは、必要とされるタスクにインセンティブはあるか、どのような報酬のシステムなのか、従業員は報酬の結果をどのように受け止めているのかといった領域である。

 リーダーシップとは、5つのボックスの調和を図るもので、5つのボックスを五角形としてその中心に存在するものである。誰がどのように調和を図っているか、トップの人間は何をマネジメントしているのかなどを問う領域である。

 援助的メカニズムというのは、計画、統制、予算など組織目標を達成する上で必要とされる仕組みのことで情報システムも含まれる。

  ワイスボードは、この6つのボックスに対し、インタビューを行い、公式と非公式のギャップを見ることで分析をしている。公式、非公式というのは、ルールと実態と言い換えた方がわかりやすい。例えば、目標管理制度のあるべき姿というものがあるが、実際の運用はその通りでないことが多い。このギャップが大きいと組織は非効率になるというものである。

 更に、ワイスボードは6つのボックスに関し、強みと弱みに分けて調査している。目的に対する公式な強みは何か、非公式な強みは何か、或いは弱みは何か。こうした分析を通じて、あるべき姿と実際の状態、環境と組織の適合度などをみることで組織を診断し、問題の構造化を図り、対策を講じる。

  組織開発としては初期のモデルといえるが、普遍的なフレームワークの一つといえるモデルといってよいのではないかと考える。

 

 

 

Organizational Diagnosis Marbin R. Weisbord 1978年

 

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