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組織開発研究会

組織文化診断実績

個人生産性と組織生産性

機械は使うほどに劣化するが、人の場合は成功や失敗の経験蓄積に応じそのノウハウが人に蓄積される特性を持つ。

また、戦略課題がブレイクダウンされることで個人への責任分担が具体的な業務として明確になっていく。つまり人に成果が委ねられるという特性を持つのである。

ホワイトカラーの生産性とは、目的(業務区分でいう戦略課題)によって成果が可変する。よって、目的を明確にし、組織として共有し、そこから立てられた計画に対して、実行されたかどうかを評価する人間中心のシステムであることを忘れてはならない。

戦略性を問うアウトプットの業務は、組織としてのコンセンサスが生命線であるため、組織として測定する必要がある。そして、課題が計画されブレイクダウンされ具体的な業務になるに従い、個人としての責任分担が明確化され、結果個人のスキルが問われることになる。また、その課題がどのような背景、目的で選択・設定されたものであるかを共有することで正しく処理することができる。

例えば、クレーム処理はクレームの応対をすることではなく、同じ原因を二度と起こさないような仕組みを如何に構築するかであり、同時にクレーム顧客をファン化させることが目的であることを共有することで初めて生産性を問う価値が出てくる。

先に紹介の図(ホワイトカラー生産性向上)プログラムでは、組織生産性は「資源配分」の3.組織としての時間資源配分に組み込まれている。個人生産性は、「意識と行動」の3.個人としてのTM(タイム・マネジメント)に組み込まれている。

 

組織開発にはおいては対話という構造を作り上げていくことが重要である。単に対話を蜜にすればよいというものではなく、どのような共通言語で対話をするかである。この場合は、成果と時間という共通言語である。この共通言語を業務を計画し実行し振り返る度に語ることで文化を形成していくことになる。

このプログラムそのものが組織文化を形成するプログラムでないといけないのだ。

 

●タイム・マネジメントとモチベーション

タイム・マネジメントというとスケジュール管理とか朝10分活用しようといった手法の紹介が多いのではないか。時間というのは習慣である。習慣というのは無意識の中で繰り返すもので努力を必要としない。つまり楽なのである。この無意識の行動習慣を変えることは容易ではない。3日坊主は一生治らないかもしれない。朝10分早く起きましょうといっても、会社の隣に引っ越しても遅刻する人は遅刻する。よって、対策にならない。

時間意識を高めるには、先ず自分の行動を振り返ることである。その意味では見える化は有効である。飛び込み業務が多いのであれば、その数と時間と時刻と原因など把握することである。次に目的と照らし合わせることである。目的というのは業務の目的から考えることになる。よって、組織機能や更に部門戦略まで理解する必要がある。必然、部門長との対話が必要となる。

フォーマットはシンプルでよい。部門の目標と業務の目的を記述する欄があればよい。時間というのは有限資源であるので成果に応じて配分することになる。成果の定義ができていて初めて、時間の実績を振り返る意味が出てくる。

目的を理解することでモチベーションが生まれてくる。どのような時間を過ごしたか、それにはその業務の目的及び成果は何かを理解することが前提である。その議論が主体的に行われていない状態でモチベーションがどうこうというのはゴールのない地図の上を彷徨っているようなものだ。

 

B社は結果として50%の生産性向上に成功した。50%の改善計画を立てたのではなく実践し、元の戻らない仕掛けを作ったということである。

B社の特性に近い会社、例えば、成長著しく、歴史が浅く、マネジメントレベルも成熟していないIT系の企業などでは有効であると想定する。

ちなみに、この手法は営業、設計、購買など人件費に該当する部門或いは本社などにおいて化学、自動車などの業界においても大きな成果を出している。

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